大学間連携共同教育推進事業「国際協力人材」育成プログラム

「世界難民の日」国際シンポジウム「ルワンダのジェノサイドと国際協力~残虐行為と難民流出をどう予防すべきか~」 の開催について

1.日時

2014年6月20日(金)18:20~21:00

2.会場

立教大学 池袋キャンパス 太刀川記念館3階 多目的ホール8号館1階8101教室
※申込者多数につき会場を変更しました。

3.名称

大学間連携共同教育推進事業「国際協力人材」育成プログラム
「世界難民の日」国際シンポジウム
「ルワンダのジェノサイドと国際協力~残虐行為と難民流出をどう予防すべきか~」

4.内容

 2014年は、20世紀最悪と呼ばれたルワンダのジェノサイド、そして最悪の難民危機となったルワンダ難民の大量流出から20周年を迎える。この機会に、難民、国内避難民やルワンダに帰還した元難民(帰還民)の視点から、ジェノサイドの文脈やそれがアフリカ大湖地域に与えた影響について分析する。その上で、将来、ルワンダやその他の国々における残虐行為を予防し、持続的な平和を目指すために、国際社会がどのような国際協力に従事すべきかについて議論する。

 アフリカ中央部、特にルワンダの法律や政治を専門とする、世界を代表する研究者、フィリップ・レインツェンス教授(ベルギー・アントワープ大学)が基調講演を行う。映画「ホテル・ルワンダ」の影響もあって、ジェノサイド、民族対立や和解などに関心を持つ数多くの研究者や学生にとって、難民、開発、ガバナンスや平和構築の理論と現実のギャップを学ぶ、重要な機会となるものである。

5.基調講演講師

フィリップ・レインツェンス アントワープ大学教授
講演テーマ「20年後:2014年のルワンダは安全か?」

6.討論者

武内進一 日本貿易振興機構アジア経済研究所地域研究センター次長 
ローランス・ビネ 国境なき医師団(MSF)インターナショナル
         MSF財団人道問題研究所リサーチ・ディレクター
米川正子 立教大学21世紀社会デザイン研究科特任准教授、
     元国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)職員

7.ビデオメッセージ

ジョセフ・セバレンジ アメリカ School for International Training 助教

8.司会

小川蘭那  (立教大学学生、本プログラム受講生)
※日本語・英語による同時通訳有り

9.主催

立教大学・明治大学・国際大学「国際協力人材育成」プログラム

10.後援

公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本、国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所、特定非営利活動法人国境なき医師団日本、日本アフリカ学会関東支部、ヒューマン・ライツ・ウォッチ

11.対象

立教大学・明治大学・国際大学、他大学学生及び教職員、一般

12.申込

必要(メールによる事前申込、500名)

※同時通訳機台数に限りがあります。6月5日以降にお申し込みされる方は通訳機をご使用頂けない場合がありますので、予めご了解くださいますようお願いします。

11.お問合せ

立教大学 グローバル教育センター TEL. 03-3985-4876

12.その他

講演者・討論者の略歴

【フィリップ・レインツェンス】(Filip Reyntjens)

 ルワンダ研究歴は38年間。専門は憲法学。国際ルワンダ刑事裁判所(ICTR)や国際刑事裁判所(ICC)で証人、また外務省、開発協力や国際NGOのコンサルタントを務める。パリ、プレトリア(南ア)、ブタレ(ルワンダ)、キンシャサ(コンゴ民主共和国)、ムバララ(ウガンダ)の大学で客員教授、ムブジマイ大学(コンゴ民主共和国)の副学長。1997年以降、『アフリカ大湖地域の年報』の共同編集者。最新刊は、Political Governance in Post-Genocide Rwanda (Cambridge University Press, 2013)。

【武内進一】

 元国際協力機構JICA研究所上席研究員。専門はアフリカ研究(中部アフリカフランス語圏諸国)と、国際関係論。アジア経済研究所海外派遣員として、コンゴ共和国とガボン共和国に滞在。代表な著作は『現代アフリカの紛争と国家—ポストコロニアル家産制国家とルワンダ・ジェノサイド』(明石書店、2009)(第31回サントリー学芸賞と第13回国際開発研究大来賞受賞)。

【ローランス・ビネ】(Laurence Binet)

 元ジャーナリスト。1990年代にMSFに入り、現在、MSF証言活動プロジェクト(Speaking Out Case Study Project)や、MSFの活動を展開する上で必要となった選択、人道外交、組織の変遷など、多岐にわたる側面を網羅したMSFの歴史を記録するプロジェクトを担当。4 case studies on MSF Speaking out during the Great Lakes of Africa Crisis 1994-1997を作成。

【ジョセフ・セバレンジ】(Joseph Sebarenzi)

 ルワンダ・ジェノサイドの生存者で、ジェノサイドで両親や兄弟7人や多数の親戚を亡くした。難民生活を3回経験する。1997年から2000年までルワンダにて議会議長を務めた後に、アメリカに亡命。専門は、紛争後の和解、人権。著書は God Sleeps in Rwanda: A Journey of Transformation (Atria Paperback, 2009)。

【米川正子】

 ジェノサイド後のルワンダにて帰還民、またコンゴ民主共和国やタンザニアにてルワンダ難民の保護に関わる。コンゴ共和国や南スーダンなどでも、同様の活動を担当。最新論文は「なぜコンゴ東部の治安が回復しないのか?コンゴとルワンダの安全保障の意図と国連の中立性の問題」(国際安全保障学会、2014)。

世界難民の日とは?

2000年12月4日、国連総会で、毎年6月20日を 「世界難民の日」(World Refugee Day)とする旨が決議された。この日は、もともとOAU(アフリカ統一機構)難民条約の発効を記念する「アフリカ難民の日」(Africa Refugee Day)だったが、改めて、難民の保護と援助に対する世界的な関心を高め、UNHCRをはじめとする国連機関やNGO(非政府組織)による活動に理解と支援を深める日にするため制定された(UNHCRのHPより)。