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2013年9月24日
国連ユースボランティア
「国連ユースボランティア」として本学学生3名が合格し、9月よりベトナム、東ティモール、カンボジアに約6ヶ月間派遣されることとなりました。「国連ユースボランティア」とは、国連機関と大学が連携し、学生を開発途上国にある国連事務所や政府機関、NGO等にボランティアとして派遣する、今年度より新たに設置されたプログラムです。
国内6大学でコンソーシアム(基幹校:関西学院大学)を設置し、募集・選考手続き等を合同で実施しています。6大学の合格者(2013年度は12名)は、合同で派遣前研修を受講しました。
学生は、国連による書類選考及び国連現地事務所による電話インタビューを経て合格し、日本国内において計12日間の事前研修を終えたところです。出発前に、志望した理由と抱負について聞きました。
各学生のメッセージ
文学部3年次 関根周治(カンボジア)
私は、大学1年次から国際協力関係の学生団体に所属しています。まだたった数年という短い期間ですが、活動をしていく中で疑問や限界に幾度となくぶつかり、私自身が描く国際協力の形が変化していきました。それは今もなお変化しています。何が正しくて何が間違っているのか、まだ結論は出ていません。今回、国連という国際協力の最前線の中に飛び込むことで、いい意味でも悪い意味でも私自身丸裸にされます。今までアジア諸国への滞在は経験がありますが、長期で滞在するのも今回が初めてです。今まで培ってきたことを最大限に発揮したとしても、貢献出来ることなんて僅かなことだと思います。しかし、その環境に自分を置いたとき、私自身が何を考え、何を思うのか。国際協力とどう向き合えるのか。たくさん考えて行動し、自分の中で生まれてくるそれに耳を傾けたいです。また、それと同時に多様性を大切にする気持ちを養いたいです。UNVカンボジアには、現地の方をはじめ世界から派遣された方々がいます。また、支援する側ともされる側とも相互に関わりを持ちます。どんな立場であろうと、またどんな環境であろうと、同じ人間として相手を尊重・尊敬できるような人間に少しでもなれたらと思います。
異文化コミュニケーション学部3年次 青波 美智(東ティモール)
独立後間もない東ティモールにおける問題やその解決策を、実際に現地に赴いて学びたいという強い願望から応募を決断しました。主に、私の興味関心のある事柄の一つである、ジェンダー格差是正のためのイベントの支援や広報に努めます。私は現在教育に興味を持っています。教育の機会が必ずしも保障されない環境を知るうちに、日本ばかりでなく開発途上国の抱える諸問題についても考えるようになりました。今後どのような形で教育に携わってゆくかは未定ですが、今回の国連ユースボランティアを通して、日本とも歴史的に関わりを持つ現地の人々や社会・文化を学ぶことで、自国についても改めて多面的に見つめ直し、より一層視野を広げる機会にしたいと思っています。帰国後は、一人でも多くの子どもが教育の機会を得られる社会を作るために、またより多くの子どもたちに少しでも多様な生き方を提示出来るようになるために、学びを続けるつもりです。政治や言語等が日本のそれとは全く異なる環境で自分に何ができるのか、そこでどのように貢献することができるのか挑戦してきたいと思います。まだまだ未熟ではありますが、ボランティアとしてより多くの貢献ができれば幸いです。
経営学部4年次 小川孝裕(ベトナム)
こんにちは。経営学部国際経営学科4年の小川孝裕です。2013年9月より、ベトナムにUN
Volunteerとして派遣される予定です。このプログラムを志望した理由は二点あります。一点目は国連にて実際に働き業務の理解を深めたいからです。卒業後は民間企業に就職する予定ですが、民間企業として世界の貧困・開発問題にいかに携わることができるのかを模索するのが私の課題です。この分野で国連という組織が重要であることは確かですが、普段の生活で国連の影響力を感じることは少ないのが現状です。今回のプログラムは世界の代表的アクターを肌で感じる数少ないチャンスと理解しています。ぜひこのプログラムに参加し国連の仕事をより理解し、国連と発展途上国との関わりについて見識を深めたいと考えています。
二点目は発展途上国に実際に滞在し、現状を自分で確かめ,その国の為に何ができるかを考えたいからです。日本のような先進国で不自由のない暮らしをしていると世界の諸問題が遠く思えますが、大学二年次に留学した中国の山西省で大気汚染の甚大さを実際に感じたことがあります。
一日白いTシャツを着ただけで灰色になるような生活環境にあって、普段東京では感じない環境問題があることを知りました。
山西省の場合は大気汚染が主でしたが、この経験から今地球には環境問題から貧困まで様々な問題があることに気が付くようになりました。国連で働くという貴重な機会を通じて、世界が抱える数々の問題と真摯に向き合い、解決する一翼を担いたいと思っています。
最後になりましたが、このような貴重な機会を与えて下さった、立教大学、関西学院大学、国連、外務省、及びこのプログラムを実現するために御助力下さいました関係者の皆様にこの場をお借りして深く御礼を申し上げます。
以 上