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2014年9月5日

「2014夏季陸前高田の復興支援 -課題基盤型学習(PBL)プログラム-」を実施しました

8月3日から7日、立教大学グローバル教育センター主催による「2014夏季陸前高田の復興支援 -課題基盤型学習(PBL)プログラム-」現地研修が実施されました。留学生1名を含む9名の学生が参加し、プログラムは英語及び日本語で行われました。人道支援や復興支援に長年の経験を持つ公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの高井明子事務局次長に、プログラム全体を通じて専門分野からの視点でご指導を頂きました。

今回のプログラムは、被災地の現状を広く知り、復興における課題を共有していくことを目的とし、陸前高田出身の若者が中心となって震災後に立ち上げた一般社団法人SAVE TAKATAに全面的にご協力いただき、「若者同士が集える交流の機会を作ろう」という課題を提示いただきました。学生は2チームに分かれ、東京において7月と8月に計3日間、被災地及び復興支援に関する学習をし、提示された課題に対する基本分析、現地調査準備などを行った後、陸前高田において5日間におわたりフィールドワーク及び課題対策案の発表を行いました。

陸前高田では、旧市街地の震災遺構や慰霊碑などを見学しました。その後、飲食店や、商店街、果樹園、カキ養殖場、高校などを訪問し、経営者や地域住民、高校生と先生方からお話を伺うとともに、市役所職員、NPO職員等のゲストスピーカーに講演いただき意見交換を行いました。現地で収集した情報に基づいて議論・分析し、チームごとに提案をまとめ、8月6日に陸前高田市役所で久保田副市長、同市海外広報ディレクターのAmya Miller氏、一般社団法人SAVE TAKATAの松本事務局長などに対して提案発表を行い、質問や講評を頂きました。

また、8日7日午前中、学生は陸前高田伝統の祭りである「うごく七夕まつり」に参加し、地元の方々と一緒に山車を引いて練り歩きました。帰京翌日の8日に、プログラムの振り返りを行い、学生からは、本プログラムを通して貴重な経験が得られ、多くを学んだという感想がありました。

【参加者の声】

 メディアでは知ることのできない陸前高田の地元の方々との触れ合いや豊かで美しい自然を肌で感じられたこと、他学部生・他学年という垣根を越えた交流ができたことが、このプログラムの魅力的な点でした。以前から日本人として東日本大震災について学び、そして考えることはとても重要だと考えていたので、この貴重な機会を頂いたことに感謝致します。

(経営学部 石尾桃子)


ずっと日本の東北に憧れています。きれいな海や素朴な人々などがその魅力だと思います。しかし、三年前、大きな津波に襲われました。自分の力をその地域の復興に貢献したいと思い、今回のPBLの活動を参加しました。この活動の中で、特定の主題と問題に対してみんなでグループワークを行ない、現地調査をしました。いろいろな人と出会い、関心を持つことを話し合いました。勉強になったことだけではなく、自分の言語や思考に対する大きなチャレンジでした。

(文学部留学生 張 瀚中)


今回、陸前高田市を初めて訪れて「ここが本当に被災したの?」と思いました。現地を見るだけでは、被災の跡を感じる事が難しかったからです。しかし、多くの人から話を伺い、震災から3年が経った今も復興が進んでいない事を感じる事ができました。私は、この様に現地で見た事、聞いた事を人々に伝えたいです。何故なら、このプログラムを通して「被災地を知り興味を持つ事は、震災の風化を防ぐだけではなく、自身の防災意識の向上にも繋がる」という事を学ぶことが出来たからです。

(法学部 金儒振)

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