国連ユースボランティア 活動レポート
モザンビーク |
浜川 美希さん
(異文化コミュニケーション学部異文化コミュニケーション学科3年) |
2017年2月の活動レポート
2016年9月からモザンビークの国連ボランティア計画(UNV)で活動中の浜川さんのレポートです。
Week20<< 1月30日~2月5日
「アフリカ・モザンビークでしかできないこと」リストの実践
異文化コミュニケーション学部において、たくさん異文化理解の授業を取って、相手の文化に溶け込むことが一番効果的だと自分なりに理解していました。モザンビークに来て4ヶ月経った今、「もっと実践的に近づいてみよう」と思って向かった先は自宅近所のヘアサロンでした。マプトにはサロンがたくさんあって、どれもお店の看板や広告に凝っているところが印象的です。思い切ってサロンに入ってお姉さんにブレード(編みこみ)をするようにお願いしました。入ってみてわかったことは、モザンビークのサロンは地元の若い女性たちが集う場所で、いろんなトレンド情報を交換しているそうです。また、アフリカではあたりまえのつけ毛を使ったヘアスタイルがどのように装着されるのかを間近で観察することもできました。さらに、ブレードをして気づいたことは、ブレードしたまま寝ると寝づらいことです。頭皮へのプレッシャーが想像以上で、一緒に住んでいるモザンビーク人の大家さんからも「慣れないうちは大変だよ」とコメントされました。
オフィスのスタッフからたくさんほめてもらえましたが、3日で我慢できずにブレードを取ってしまいました。短い期間でしたが、アフリカ人女性の生活の側面を少し知ることができたと思います。
(写真:立教大学のスタッフの方々がオフィスに訪問されたときもブレードをしていました。とても驚かれました)
Week21<< 2月6日~2月12日
Inhambane州で旅行しています
首都があるマプト州の北にあるInhambane州はモザンビークの中でも有数の海がきれいなビーチがたくさんある州です。2月11日から有給休暇を使って、大きくて広いInhambane州の中の有名なビーチを回ってダイビングやシュノーケリングをする旅をしています。5か月のプログラムが終わろうとしている今、ずっと滞在していたマプトを出てほかの州を訪ねることができてとてもラッキーだと思います。もちろんマプトはモザンビークの中でとても重要な場所ですが、モザンビークはそれだけではありません。モザンビークが誇る海や地域の文化に触れる機会はもちろん、首都にいると避けられないインターナショナルな雰囲気とはひと味違う、純モザンビークの雰囲気を感じる大切な時間を過ごせると思います。プログラムの終わりが近い今、ポルトガル語も少し話せて現地の風潮もわかり、地元の人達と交流することができる今だからこそ、この旅を楽しめると思います。
(写真:大荒れしているQuissicoの海とその日の夕日。Quissicoでは海に入らずに湖で泳いで、夜は現地の漁師から安く買い取ったロブスターをおいしくいただきました)
Week22<< 2月13日~2月19日
モザンビークでの五か月を振り返る週末
プログラムの終わりを目前に控えた今週末は、モザンビークにいた5か月の間で私が気に入った場所、ずっと行きたかったけど行けなかった場所、もう一度行ってみたい場所をめぐってみました。仲良くしてくれたおばあちゃんオーナーがいるモザンビーク料理のレストラン、モザンビークにしかないカクテルがある海辺のカフェ、下町にあるアフリカ伝統の布であるカプラーナを売るお店や家の近所にあるいつも野菜を売ってくれるおじちゃんおばちゃんたち。別れの時になると気づくことですが、一番惜しく思うことは一番日ごろ当たり前にしていた物事や人たちでした。また、五か月の間、モザンビーク人を観察し続けていたら、生活の仕方や考え方もずいぶんモザンビーク風に染められたと思います。仕事さえこなせれば細かいことを気にしない、モノを買う時はしっかり値切っておく、やっぱり人の顔を見て話をするダイレクトコミュニケーションが好き。効率の悪いやり方も多いのですが、人情味が深くてある意味合理的な理論を持っている生活スタイルだと思いました。異文化コミュニケーション学部の学生として、仕事内容である広報活動も学ぶことは多くありましたが、何より心に残っているのは途上国と言われる国のいろんな面を見ることができた日常の生活だと思います。異文化体験がない日がないと断言できるくらい、刺激が満ち溢れた毎日でしたが、それがもうすぐ終わると思うと寂しいです。
(写真:私の大好物であるマタパ料理です!キャッサバの葉をココナッツミルクで煮込んだ優しいしょっぱい味で、ご飯とてもよく合います。おそらく日本に帰ってから一番恋しくなる味だと思います)
Week23<< 2月20日~2月22日 最終回
オフィスを離れる
最終勤務日であった2月21日は、プログラムの終わりを現実的に感じた一日でした。マプトでの最後の日、オフィスでの最後の日、スタッフの皆さんと会える最後の日。終わっていない仕事もあったので、忙しくててんてこまいになっていましたが、最後の日なんだと強く意識して過ごしました。UNDPオフィスによるお別れパーティでは、定番のプレゼントであるカプラーナの布をオフィスからプレゼントされ、みなさんから温かい言葉をたくさんいただきました。今まで何名かのスタッフのためのお別れパーティに参加してきましたが、まさかたった五か月しかオフィスにいなかった私のためにも用意してくれるとは思っていませんでした。勤務後にオフィスを離れるときには、声をかけてくれたスタッフがたくさんいて、我慢できずに涙を流してしまうほど悲しくなりました。
たった五か月しかいなかったオフィスでしたが、みなさんと仲良くなれて、別れがこんなにも惜しく思う自分に驚きました。モザンビークに来たおかげで、この国の人達は人情味が強くて、考えや持っている論理がいかに違っていて、そしてそのような人たちが世界の向こう側で住んでいるという現実を確かめることができました。日本人である限りモザンビーク人を完全に理解することはできませんが、そのリアリティをこの目で見て感じたことは、本やインターネットでは知ることのできないとても大切なことだと思います。帰国後には、もっと明確にこの五か月で見て感じて学んだものが何かをまとめていければと思います。
(写真:Country directorも出席してくれたお別れパーティの様子。仲良くしてくれた人みんな参加してくれたので、とても感動しました)
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