国連ユースボランティア 活動レポート
フィリピン |
木村 茉莉さん (経済学部 経済政策学科 4年)
|
2017年12月の活動レポート
2017年10月からフィリピンの国連食糧農業機関(FAO)で活動中の木村さんのレポートです。
Week 9<< 12月4日~12月10日
International
Volunteer Day
12月5日はInternational Volunteer Dayです。フィリピンの国連ボランティア計画のFacebookページではInternational
Volunteer
Dayを記念した投稿がされており、フィリピンで働くUNV(国連ボランティア)達が紹介されています。また、フィリピンだけでなく世界中の国連ボランティア計画オフィスがInternational
Volunteer Dayを記念した投稿やイベントを行いました。
以前も述べたように、私は普段はFAO(国連食糧農業機関)の一員として活動していますが、UNVの一員でもあります。日本ではボランティアというと慈善活動、無給での支援という意味合いが非常に強くあり、UNV自体もそのような印象を受けやすいですが、国連におけるボランティアは給料(生活に必要な最低限の金額以外)をもらわない代わりに経験を得るという意味や自分の仕事を通しボランティアリズムを推進するといった役割をもち、日本とは少し異なった意味合いを持っています。また、実際に国連で働く人々の中には以前はUNVとして働いており、現在は国連の正規職員として働いているといった方々もおり、将来の国連職員になるための第一歩にもなっています。
(写真:International Volunteer Dayを記念してFacebook掲載用の写真を撮りました)
Week 10<< 12月11日~12月16日
Communication Group Meeting
今週はCommunication Group
Meetingと呼ばれる、国連に所属するそれぞれの機関のコミュニケーション担当者が集まる会議に参加しました。会議ではUNDAF(国連開発援助枠組み、United
Nations Development Assistance Framework)と呼ばれる枠組みに基づいて立てられた今年のUnited Nations in
the
Philippinesの広報計画に対する反省、来年度のアジェンダ作成といった内容を議論しました。国連においては基本的に機関ベース(FAO、UNDP、UNICEFなど)で活動を行いますが、それに加えてそれぞれの機関のコミュニケーションオフィサーはそれぞれが国連全体の広報も担っています。具体的な仕事としてはUnited
Nations in the Philippinesのホームページの運営やUN DAYのイベント運営などがあげられます。
(写真:Communication Group Meetingではこのように来年度のアジェンダを書き出してまとめていきます)
フィリピンのクリスマス
クリスマスまであと少し、フィリピンのクリスマスは日本と違って真夏のクリスマスです。フィリピン国民の大半はキリスト教を信仰しており、クリスマスはフィリピン国民にとって一大イベントとなるため、今週は街中がクリスマスのデコレーションであふれ、ショッピングセンターはプレゼントを買うためのお客さんで大混雑、買い物客のおかげでタクシーはまったく捕まらないといった現象が起こっています。また、同僚たちに話を聞くと、クリスマスパーティーも数え切れないほどに開いているそうで、日本とのクリスマスの違いを感じるこの頃です。
Week 11<< 12月18日~12月24日
Communications outreach and advocacy
忙しかった11月が終わり、12月になってからいよいよ私が提案しているSDGs(Sustainable Development
Goals~持続可能な開発目標~)に関するキャンペーンの企画が進行しています。ボランティアというとサポートや雑用といったイメージもありますが、UNV
(国連ボランティア)は自分から何か意見を出したり、提案をしていくことが求められます。今週は上司と私が提案したキャンペーンについて議論しましたが、その中で気づかされたことがあります。それは私の仕事のタイトルはCommunications
outreach and
advocacy、つまり「Awareness(意識啓発)」を高めるだけではだめで、私の行なったキャンペーンがその後の誰かの行動へつながる、「持続性」を持っている必要があるということです。上司との議論の中でイベントやキャンペーンをつくっているとつい1回限りのものになってしまいがちですが、それではだめだということに気づかされました。今後この気づきをキャンペーンに取り入れ、さらにアイデアをブラッシュアップすることでキャンペーンの実現につなげたいと思います。
Happy
Merry Christmas!!
先週も述べたように、フィリピンはキリスト教国であるためクリスマスを盛大に祝います。そんななか、私はマニラからバスで約12時間、山の中のBatadという町に行ってきました。Batadには世界遺産に指定されているコルディリェーラの棚田群があり、この棚田は約2000年前に人の手によって造られたとされ、その美しさと壮大さから別名「天国への階段」、「世界八番目の不思議」と呼ばれています。Batadにたどり着くまでには近くの町からおよそ30分登山する必要がありましたが、その登山のつらさなど忘れてしまうほど美しい棚田で、クリスマスらしさはありませんでしたが、来て良かったと思える旅になりました。
(写真:棚田の頂上にて。長い道のりでしたが、頂上からみる棚田は絶景でした)
Week 12<< 12月25日~2018年1月1日
New Year Holiday in the Philippines
今年の年末は世界で最も美しい島1位にも輝いたことのある、パラワン島にあるエルニドで過ごしました。海底まで透けて見えるエメラルドグリーンのビーチと愉快な現地の人々、年明けのたくさんの花火と海、忘れられない年越しになりました。普段は大都会マニラで過ごしており、せかせかした生活を送っていたので、こんなにも穏やかな場所があるのかと驚かされました。著しい発展を遂げているフィリピンですが、それとは反対にエルニドのような美しい自然も残されています。今回の旅はフィリピンの新しい一面を見た旅になりました
タガログ語と英語
フィリピンは島国であり、地域によってさまざまな言語がありますが、公用語はタガログ語(フィリピン語)と英語となっています。フィリピンは歴史的な背景もあり、英語がかなり社会に浸透しており、日常生活においてタガログ語を話すことが出来なくてもまったく問題がない程です。しかし、生活を送る中で気づくのはタガログ語を学ぶことが現地の人々と関係を深める良いチャンスになるということです。例えば、オフィスで同僚から新しいタガログ語を学び、他の同僚にいきなりタガログ語で話しかけてみると皆が本当に喜んでくれます。また、それだけでなくほかのことについても話すきっかけになります。このように英語が通じるからといって英語ばかりを話すのではなく、相手の言語を学んでみるということは非常に大切であると、こちらに来てから改めて感じています。
エルニドの美しい海
|
2017年最後の夕日を丘の上から眺めました
|
過去のレポート
■2017年10月
■2017年11月
■2017年12月
■2018年1月
■2018年2月<最新レポート>
国連ユースボランティアHOME>>
false,false,1