国連ユースボランティ​ア 活動レポート

フィリピン  木村 茉莉さん
(経済学部 経済政策学科 4年)

2017年10月の活動レポート

2017年10月からフィリピンの国連食糧農業機関(FAO)で活動中の木村さんのレポートです。

Week 1<< 10月9日~10月15日

活動開始!
10月9日に無事フィリピン・マニラに到着し、マニラが想像以上に都会であることに驚かされました。オフィスのあるマカティをはじめとしたマニラ首都圏と呼ばれる地域には高層ビルが立ち並び、大きなショッピングモールがいくつも立ち並んでいます。 私が働くFAO(国連食糧農業機関)は農業を中心とした人々の生活向上に取り組んでおり、フィリピンでは台風ハイアンの被害地域の農業分野における復興支援や、フードバスケットと呼ばれるミンダナオ島への支援を中心に活動を行っています。 この活動は2030年のAgenda、SDGs(Sustainable Development Goals~持続可能な開発目標~)を達成するためにも重要な活動となっており、その中で、私はCommunication and Advocacy Officerとして主に広報やイベント開催といった啓発活動を担当します。

FAOでは来週10月16日の「World Food Day」を記念して様々なイベントが開かれます。そこで、今週は広報官として現地のマーケットを訪れ、来週開かれる予定のイベントに向け、プロモーション用の写真撮影を行いました。今回の写真撮影のテーマは「Zero Hunger」、SDGsの中の項目の一つです。この写真を活用しtwitterやFacebookなどで来週のイベントに向けた広報を行いました。
(写真:World Food Dayのイベントに向けたプロモーション写真)


Week 2<< 10月16日~10月22日 

World Food Day
FAO(国連食糧農業機関)で働く私たちにとっての一大イベント「World Food Day」のイベントがすべて終わりました。私は広報官として2つのイベントに参加し、先週に引き続き主に写真撮影をメインに担当しました。その中で感じるのは、やはり都会に住む人に農業や食糧問題を身近に感じてもらうことは非常に難しいということです。フィリピン自体は農業が盛んな国ではありますが、マニラの中心部は非常に都会的で東京とほとんど変わらない環境にあります。そのため、そのような環境でありながら、どのように啓発活動を行い、都市に住む人にも現状の農業に関連した問題の改善やSDGs(Sustainable Development Goals~持続可能な開発目標~)の達成に貢献してもらうのかという点を意識して業務を行うと必要があると感じました。そして、そのために広報が非常に重要な役割を担うということを痛感した一週間でした。

ジプニーのストライキ
今週一番驚いたことはジプニー(トラックを改造した乗り合いバス、フィリピンでは有名な公共交通機関)の急なストライキによって予定していたイベントが1日延期になったことです。日本にいるとこのように急なストライキに遭遇することもありませんが、フィリピンではこのストライキにより、公立学校や政府系機関が休みになるといった影響がありました。

World Food Dayで最も大きなイベントのラスト最後はろうそくを灯します。

先週に引き続きマーケットにてWorld Food Dayのイベント

Week 3<< 10月23日~10月29日

UN Day
10月24日はUN DAYです。フィリピンではUN DAYを記念して大きなマーケットでイベントを行いました。イベントではそれぞれの機関がブースを出し、多くの人々に自分たちの活動を知ってもらえるよう努めていました、またステージではSDGsをテーマにフィリピンの大学生が歌やダンスを披露したり、フィリピンのユニセフ親善大使で日本の紅白に出場した経験もあるガリーバレンシアーノさんが歌を披露したりと盛りだくさんなイベントとなりました。イベントを通し、普段働くFAOだけでなく国連の他の組織や外務省の方々とも知り合うことができ、多くの組織がフィリピンの課題にそれぞれの形で取り組んでいるということを改めて実感しました。
(写真:UNV(国連ボランティア計画)のメンバーと)

日本から来たボランティアとして何ができるのか
私が働くFAO(国連食糧農業機関)は国際機関でありながら働く人のほとんどがフィリピン人スタッフで構成されています。そのため、自国の問題にどのように自分たちで取り組み、どのように変えていくかというを常に考えている組織であると感じます。そのような環境の中で、最近私は「日本から来た一人のボランティアとしてフィリピンやFAOにどのように貢献できるのか?」ということを考えるようになりました。働き始めてまだ3週間ですが、これまでに経験した出来事から、フィリピンで勤務する5ヶ月間を通し自分にしか出来ないことをしていきたいと考えるようになりました。まだまだフィリピンでの活動は始まったばかりですが、引き続き積極的に活動し、努力していきたいと感じています。

Week 4<< 10月30日~11月5日

フィリピンのお盆
今週はフィリピンのお盆にあたる週でした。そのため、国連オフィスには人がいるのに街には誰もおらず、ほとんどのお店がしまっているという不思議な現象が起こりました。私たちが働く国連は国際機関であるため、フィリピンの休日すべてが休日になるわけではありません。その結果、上記のような現象が起こったのです。フィリピンでは家族を非常に大切にする文化があります。お盆には皆が休日を取り、親戚総出で先祖のお墓参りに行きます。また、普段からオフィスに自身の子供や家族を連れて来たり、誕生日やクリスマスといった大きなイベントの際は親戚中がひとつの家に集まって祝います。

フィリピンの自然
私が住んでいるマニラは非常に都会的でビルであふれていますが、少しマニラから離れると自然にあふれています。今週はフィリピンの友人とともにマニラから外に出てさまざまな場所をめぐりました。フィリピンは島国であるため、島を変えれば美しい海や水田が広がっている地域もあります。そのため、今から次はどこに行こうかと今から楽しみです。
(写真:ショートトリップにて。ほぼ全員が初対面でしたが楽しく旅行しました)

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