国連ユースボランティ​ア 活動レポート

モザンビーク  浜川 美希さん
(異文化コミュニケーション学部異文化コミュニケーション学科3年)

2016年12月の活動レポート

2016年9月からモザンビークの国連ボランティア計画(UNV)で活動中の浜川さんのレポートです。

Week11<< 11月28日~12月4日

IVDイベント
IVDイベントの一環として、100人規模でマーチングと展示会を12月3日土曜日の朝に行いました。7時に始まる予定でしたが、思ったよりも人が集まらず、8時にようやく始めることができました。IVDのTシャツやバナーを持った人々はみんなとても興奮しているのが印象的でした。参加者のうち、20人ほど先日行ったWall paintingイベントの学校の生徒たちがいました。さらに、ただの通行人、というような方もTシャツをその場でもらって参加していました。マーチングはAv. 25 de Setembroというマプトのダウンタウンの大通りで、平日ならいつも混んでいる道で行われました。警察が先頭をリードして道を開け、そのあとを人々がバナーを持って歌いながらマーチングをするといった様子です。日ごろでは味わえない「大通りの真ん中を大人数で堂々と歩く」感覚と共に、IVDをもじったオリジナルの歌を歌いながら行進する人々を見て私もとても興奮していました。撮影を担当していた私ですが、人々の表情や全体の様子の撮影、ビデオ撮影などをしながら一緒にマーチングを楽しんでいました。
(写真:マーチングの様子。自作の歌を大きな声でみんなで歌います。通行人も興味深そうに見てくれます。)

Week12<< 12月5日~12月11日

日常生活から見るマプト
マプトで生活を始めて2カ月半。もうプログラム期間の半分を過ごしてしまった今ですが、初心に戻って自分が暮らしている町並みを見つめなおしてみました。車を洗う人、野菜を売る人、ケータイのチャージカードを売る人、ガードマンとして建物の前にいる人。スニーカーでも歩くのが大変な道路や珍しそうに見てくる通行人も、日本に戻ったらもう体験できないことだと気づきました。不便や不安は多くある生活でしたが、もうあと2ヵ月半しかないと考えると惜しく感じてしまいます。マプトに来る前、自分は何をしたいと考えていたのか振り返ると、もっと人々と交流するべきだとわかりました。この2カ月半では、オフィスのスタッフであったり道端の人であったり、彼らとの交流から学べたことは「途上国から見る世界の仕組み」です。マプトの人々が世界情勢について、社会問題について、宗教事情について、日々の生活についてどのように考えているのかを聞けるチャンスは先進国である日本にはありません。残された2ヶ月半の間にもっともっと深堀りしていきたいと思います。
(写真:私がいつも野菜を買っている八百屋さん。はかりを使った値段交渉にはすっかり慣れてきました。日本ではスーパーを回るだけで、生産者について知ることは少ないのですが、ここでは誰がどの野菜を売ってどこの野菜がいいのかわかることができます。便利なスーパーもいいけれど、「野菜を通して人とつながる」ことができるのはこのような八百屋さんだけだと思いました。

Week13<< 12月12日~12月18日

路上ビジネスの便利さ
発展途上国のひとつの特徴として、路上におけるマイクロビジネスがあるのではないかと思います。写真で紹介した靴屋さんをはじめ、焼きとうもろこし屋さん、ケータイのクレジットチャージ屋さんや八百屋さん、(海賊版)DVD屋さんやサンドイッチ屋さんもあります。マプトに来た直後は、衛生面や安全面で信用できず、あまり利用しようと思わなかったのですが、現地の人々の暮らしを観察してみると、みんなあたりまえのように利用し、しかも効率がよくて安いです。
中国に住んでいたときも、路上にいるこのような小さなビジネスを行っている人たちをよく利用していたのをよく思い出します。その一方日本やアメリカはあまりこのような路上のビジネスが見かけません。すべてが施設の中に収められ、路上でフルーツを買うというのはありえない話のように思えます。もしかしたら、路上のビジネスがどれくらい少ないかで、先進国かどうか計ることができるかもしれません。しかし、そうすると、路上ビジネスの便利さや独特な人情に出会う機会が少なくなります。どっちがいいかはわかりませんが、路上にいるいろんなマイクロビジネスを見て感じたことでした。
(写真:通勤中にサンダルのベルトがちぎれてしまい、路上にいる靴の修理屋さんに直してもらいました。10分で直してもらって料金は約15円。日本にはない便利さについ感動しまいました)

Week14<< 12月19日~12月25日

モザンビーク島
今週は休暇を取り、モザンビーク唯一の世界遺産、モザンビーク島を旅しました。シュノーケリングから自転車ツアー、停電のため暗闇の中で行われた浜辺のコンサートなど、貴重な思い出がたくさんできました。モザンビークに来て3か月経ったのですが、モザンビーク島で見た海が初めて訪れた海でした。「エメラルドグリーンの海」とはこういうことか、と納得するほどきれいな海で、その上に浮かぶダウ船も含めて絶景でした。島の中を歩くと島の住民から時々「こんにちは」と日本語で声をかけられます。話を聞くと、JICAの協力隊が学校で先生をしているそうで、みんなそこから習ったそうです。運がよくその協力隊の方とも連絡が取れて、直接会うこともできました。
この旅行はマプトから離れて、マプト以外のモザンビークを見ることができた貴重な機会になりました。モザンビーク島に流れるゆっくりとした空気、とてつもなく大きくてジューシーなマンゴー(モザンビークの中でもモザンビーク島のマンゴーは有名だそうです)、優しくて人懐っこい住民たちと出会うことができてよかったです
(写真:島と海の様子。島自体はとても小さく、横幅が3㎞くらいで地元の方も車を持っている人はそんなにいません。徒歩で回れる島のサイズもとても気に入りました)

Week15<< 12月26日~1月1日

年末の大仕事
今週は年末最後の一週間だったので、ずっと配れずにオフィスに眠っていたイベントグッズやTシャツの配送、大掃除などを行いました。国全体の業務がスローになる年末年始にできることは、外部と交流しなければいけない仕事ではなく、ビデオ作りやオフィス内の整理、自身の振り返りなどではないかと思います。火曜日に行ったPOとの中間査定は、私にとって振り返るとてもいい機会になったと同時に、残された時間でできることを明確にさせ、モチベーションを上げるきっかけになりました。今行っている更新系の仕事(NewsletterやFacebook)をもっと充実させること、企画系の仕事(新しいサッカーのイベントやビデオ作り)を計画通り進められるように早めに準備することなど、1月という余裕があるシーズンだからこそできることを大切に行っていきたいと思いました。

Nurobibiさんのチャリティイベント
金曜日の勤務後に、PAのNurobibiさんが主催者であるチャリティイベントに参加しました。内容はMarracuaneという近郊にある彼女のお庭に近隣の恵まれない子供たちを呼び、ご飯を食べてプレゼントを配るといったものです。彼女がプライベートでやっているこのイベントですが、今年がその12年目らしく、毎年60人~80人の子どもを呼んでいるそうです。私は少し募金し、当日に撮影係として参加しました。ごはんやプレゼントに群がってうれしそうにしている子供たちを見て、Nurobibiさんは自分なりに社会貢献をしているのだとわかりました。
(写真:プレゼントでもらったミニカーを嬉しそうに見つめる女の子。他にはお人形をもらった子もいました)

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