国連ユースボランティア 活動レポート
モザンビーク |
久保 劍将さん (法学部 法学科 4年)
|
2018年11月の活動レポート
2018年11月からモザンビークのUN Womenで活動中の久保劍将さんのレポートです。
Week 1<< 11月6日~11月9日
勤務開始!
約24時間の飛行機の旅を終え、無事モザンビークの首都であるマプトに到着しました。簡単な説明を受け、手続きを済ませた後は、これから4カ月間勤務するUN
Womenのオフィスに向かい、業務を始めるにあたっての準備をしています。本格的に業務が開始するのは、登録手続き等を済ませてからのようで、もう少し時間がかかりそうです。出発が1カ月ほど遅れ、期間が短い中で何かを学ばなければと焦っていることが上司に伝わったのか、「pouco
pouco(少しずつ)」との言葉をもらい、無意識のうちに焦っていたことに気がつきました。今はモザンビークでの業務や生活に少しずつ慣れていきながら、多くのことを吸収していきたいと思います。
スカッシュを通じた交流
到着後最初の週末には、日本人のUNYV派遣者や韓国からの派遣者と交流を深め、業務や生活に関して情報共有をすることができました。また趣味であるスカッシュを行い、趣味や好きなことを通じた新たなコミュニティで友人を作ることも大切であると感じています。スカッシュ愛好者にはポルトガルや南アフリカ、ザンビア等出身の方も多く、幅広い年齢や国籍の方と知り合うことができ、こうした趣味をもう少し増やしていきたいと考えています。
(写真:首都マプトの青い空と海。モザンビークの東側は全てインド洋で、市内を離れると綺麗なビーチが多くあります)
Week 2<< 11月12日~11月16日
自身の業務
UN Women
Mozambiqueの事務所は首都マプトにあるものの、実施されているプロジェクトはモザンビークの他のエリアであることが非常に多いです。そのため必然的にオフィスで働く時間が長くなってしまうため、プロジェクト先の現場感というものが意識しづらいと感じていました。今週参加した事務所内でのミーティングで代表が、"We
are not working here in the office, have to be on the field"
と言っているのを聞き、事務所内で現場感を持って働くことはもちろん、自ら現場に出る機会を作り出すことも大切であると感じました。業務内容からすると直接的にプロジェクトに関わることは少ないのですが、そういった機会を滞在期間中作りたいと思います。
モザンビーク若手会に参加
首都マプトに滞在している同年代の方々とお会いする機会がありました。それぞれ国連ユースボランティア、青年海外協力隊、現地の大学に留学している学生と所属は異なり、歩んできた道のりも異なるものの、皆さん自分自身の頭で考え、それぞれ決断をしてきている姿は非常に魅力的で、興味深かったです。今週は日本人だけでなく、モザンビーク人の熱い思いを持った方とお話をする機会がありました。都市部に滞在していることは、こうした機会へのアクセスが良いことであると実感しているので、興味のある機会には積極的に飛び込んでいきたいと思います。
(写真:モザンビーク首都マプトの街並み。日々発展していくスピードを肌で感じることができます)
Week 3<< 11月19日~11月23日
事務所代表の言葉
週は、自身の業務に関して少しだけ先が見えたような気がした1週間でした。現在代表と同僚と共に進行しているモザンビークのジェンダーに関する政策や活動をまとめたNational
Report作成の準備や民間企業との連携に向けたリサーチ等、DOA(業務指示書)に沿った業務内容が始まってきました。もちろん足りない知識が多くあり、UN機関から発行されているレポートを読むことは継続して行う必要があると感じています。今週は外部での会議やミーティングに参加させていただくことができました。UN
WomenやMinistry of
Genderのドナーの国々の政府系関係者と関わる機会は非常に貴重なもので、国際機関で働くことを通してダイナミックな仕事に携わることができていると実感しました。
モザンビークの素敵なところ
モザンビークの素敵なところは、綺麗な海かと思います。日本の約4倍の国土を有し、約2500kmにも及ぶ海岸線は圧巻です。今週末には、昨年度インターンとして勤務していた会社の日本人の方に同行させていただき、Calangaという首都から車で3時間ほどのビーチを訪れました。モザンビーク人の友人ですら知らないほど、有名ではない場所であるため、自分たちの他に訪れていた人は2組ほどで、たっぷりと満喫することができました。海が近くにあることは、日本人として、または私個人として無意識に生活する上で重要なポイントなのかもしれないと感じました。
(写真:これから夏へと向かっていくモザンビークでは、もう少しでマンゴーが食べごろになります)
Week 4<< 11月26日~11月30日
He for She
ジェンダー平等の達成に向けて、男性の支持を呼びかけるキャンペーンで、今週の水曜日にモザンビークの大統領をはじめとする政府省庁、地方省庁の長がそのキャンペーンに参加の意を表し、それぞれサインを行いました。今後政策としてジェンダー平等を推進していくことが期待されます。私は、このキャンペーンに直接的には関わっていないものの、このセレモニーには参加をさせていただくことができました。大統領がサインを終えた時に同僚が喜んでいる姿を見て、また翌日の朝刊の一面をそのニュースが飾ったことを見て、何か大きなものが動いたその場面に立ち会うことができてよかったと思いました。改めてこのようなダイナミックな機会に携われることに関して誇りを感じると共に、お世話になった方々へ感謝の気持ちで一杯です。
日本人起業家のもとを訪問
土曜日にマプトで企業を経営されている日本人起業家のもとを訪問しました。ブリケットと呼ばれる木炭の代替品を生産し、モザンビークの一般家庭をはじめ、現地の食堂やレストランに販売している会社です。起業されているご夫婦は私たちUNVを非常に温かく迎え入れてくださり、現地に根を張り、密着する形でビジネスを展開している姿は素敵でした。今回の訪問を通して、国連で働くことはモザンビークの政府系機関と共に考え、働き、ダイナミックな仕事が行えているものの、誰かに何かを届けているというような対象や結果が見えづらいことに同時に気がつくことができました。国の政策や方針、計画がどれほどインクルーシブで、かつ実際に機能しているのかという点に目を向けながら今後の業務に励んでいきたいと思います。
(写真:ブリケットを天日干ししている様子。汗をかきながらも真摯に仕事へ取り組むみなさんの姿は非常に素敵でした)
過去のレポート
■2018年11月
■2018年12月
■2019年1月
■2019年2月
■2019年3月<最新レポート>
国連ユースボランティアHOME>>
false,false,1