国連ユースボランティ​ア 活動レポート

インドネシア  中井 衿花さん
(経営学部 国際経営学科 4年)

2018年12月の活動レポート

2018年10月からインドネシアの国際移住機関(IOM)で活動中の中井さんのレポートです。

Week 10<< 12月3日~12月7日

2045年
今週は、担当しているCSRプロジェクトに取り組む傍ら、インドネシアの漁業における人身取引や強制リサーチレポートに書かれた提言が実際に達成できているのかをリサーチしました。リサーチを通してここ数年間の間に、違法漁業防止寄港措置協定の発効や海洋漁業活動を可視化する取り組みといった、様々な取り組みが展開されていることを学びました。

そして今週末には、東アジア・アセアン経済研究センターとUNDP(国連開発計画)による「プロジェクト2045ハイレベルセミナー」に参加しました。セミナーではインドネシア独立100周年にあたる2045年に向けて、今後両国がどのような協力を進めていくかの議論が行われました。先ほど、短期間に漁業問題に対して様々な取り組みが展開されたことについて述べました。このプロジェクトに置き換えて考えてみると、2045年までこれから約27年間、短期課題や長期課題に対して日本とインドネシアが協力して取り組めることは多くあり、この後どのように両国が発展していくのかがとても楽しみです。2018年は日本とインドネシア国交樹立60周年の年です。記念すべき年に国連ユースボランティアとしてインドネシアに派遣されていることを嬉しく思います。

Week 11<< 12月10日~12月14日

ASEAN-EU Dialogue
今週印象に残っていることは、ジャカルタにあるASEAN本部で開催されたASEAN-EU Dialogue on Safe Labour Migrationに同行させていただいたことです。ASEAN、EU、政府関係者が集い、移住労働者の人権や企業の責任、教育についてのプレゼンテーションとディスカッションが行われました。業務に関するニュースは普段新聞や共有されるレポートを読んで仕入れているため、今回実際に会談とプレゼンテーションを聞くことができたことは新鮮で貴重な経験となりました

インドネシアでの生活
インドネシアに来てもうすぐ3カ月が経ちますが快適に過ごしています。ジャカルタの交通手段としては、タクシー、バイクタクシー、バス、3輪タクシー、電車などがあります。交通渋滞を避けるために運転手と2人乗りをするバイクタクシーが主流です。地下鉄は現在建設中です。私がジャカルタ市内を移動するときは基本的に配車アプリを使用し、タクシーやバイクタクシーで移動します。先日は住んでいるエリアで停電、断水が起こり、急遽ホテルに宿泊するといったハプニングがありましたが、それ以外は特に問題なく生活しています。

(写真左:ASEAN-EU Dialogueの会場にて)
(写真右:ジャカルタの渋滞の様子です。車で移動するよりも歩いたほうが早いなんてことがよくあります)

Week 12<< 12月17日~12月21日

年末のオフィス
普段は賑やかなオフィスですが、12月の中旬から徐々に静かになってきました。12月中旬から年明けまで長期休暇を取る職員の方がたくさんいるためです。20日にはジャカルタオフィス全体でイヤーエンドパーティが開催されましたが、インドネシアでは1年中暖かいということもあり、月の移り変わりを肌で実感できず、正直まだ年末だという実感がありません。その日オフィスにいた人全員が参加し、賑やかな雰囲気でとても楽しいひと時を過ごしました。今週の活動内容としては、主に担当しているCSRのプロジェクトに関する資料の作成をしました。金曜日には、政府との関係の築き方、人身取引被害者の識別方法、データの蓄積方法に関するトレーニングを受けました。

文化体験
週末はジャカルタから電車で1時間、さらにそこから車で45分、ボゴールのシンダンバランにある文化村に行きました。大学で日本語を専攻しているインドネシア人の友達が授業の課題でインドネシアの観光地を紹介する動画を日本語で作るとのことで、そこで共に動画撮影をしました。Jaipongとよばれる伝統舞踊、Nyumpit(吹き矢)、Enggrang(竹馬)、Panahan(弓矢)、Bakiak(インドネシアの二人三脚みたいなもの)、ココナッツの葉やキャッサバで人形や剣づくりなど様々なアクテビティをしました。竹馬や弓矢、吹き矢は日本とインドネシアで共通する昔ながらの遊びだという発見がありました。
(写真:Angklung Gubragとよばれる竹で作られた伝統的な楽器を体験しました。横に揺らすと竹のやわらかい音が鳴ります)

Week 13<< 12月24日~12月28日

2018年仕事納め
今現在は引き続き企業のCSR活動の資料作成に取り組んでいます。資料を作成する際には、使用する単語により読み手の理解が変わるため、言葉の選択に注意しながら取り組んでいます。金曜日には2018年度最後のユニットミーティングが行われました。ミーティングでは、各プロジェクトの進捗報告や資金管理、今後の進め方について話し合われました。「トレーニングやセミナーを開催する際には、イベント中に参加者の外出や帰宅を防ぐため、あえて田舎で開催したほうがよい」といったアドバイスも上司から共有されました。以前別の国連組織のUNV(国連ボランティア計画)が全く同じことを話していたのを思い出しました。実際に国連機関に所属しながら、各組織がどのような工夫をしているのかを知ることができるのはとても面白いです。

インドネシアのクリスマス
12月24日の月曜日はクリスマス前ということで、半日でオフィスが終了になりました。25日のクリスマスは国連オフィスはお休みです。インドネシアの国民の9割はイスラム教徒ですが、ジャカルタにあるモールやオフィスではクリスマスツリーが飾られたり、クリスマスの音楽が流れたりしており、クリスマスムードが漂っていました。
(写真:オフィスビルのロビーには大きなクリスマスツリーが飾られました)

過去のレポート

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■2018年11月
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