国連ユースボランティ​ア 活動レポート

タンザニア  米田大志さん
 (法学部法学科4年)

2016年11月の活動レポート

2016年9月からタンザニアの国連ボランティア計画(UNV)で活動中の米田さんのレポートです。

Week6<< 10月31日~11月6日

貢献の形
最近は「自分はいかに貢献できるのか」ということを思い悩んでいました。当然ですが、国連職員の方々はコミュニケーション能力、知識、経験、全てにおいて私を遥かに上回っています。できることの少なさを痛感する日々の中で、自分の貢献方法について考えざるを得ません。そこで、一つの答えとして「動画制作」を頑張ろうという結論に至りました。私は何度か動画を編集した経験があり、それはまた自分の武器の一つであると考えています。広報担当として働かせてもらっている今、人々に情報と影響を与える動画を作ることで自分の存在価値を示せるよう努力します。
(写真:とある店の店員です。セルフィースティックを購入しようとしたところ、私の携帯電話で勝手に撮影を始めてしまいました。タンザニアは自由で人懐っこい人が多いです。)

Week7<< 11月7日~11月13日

動画制作の心構え
今週は今後制作する動画の計画を立てつつ、練習を兼ねて動画を試作しました。動画編集において、私は「飽きさせない表現」と「簡潔さ」の2点が重要であると考えます。特に後者に関して、タンザニアではネット使用料金をプリペイド式(使いたいデータ量の分だけ前払い)で支払う形が主流であり、データ使用量に敏感なせいか動画再生回数が伸びにくい傾向があります。したがって、1人でも多くの方にメッセージを届けられるよう、上記2点には特に注意して制作に充たろうと思います。

助言を糧に
週末はUNHCR、日本大使館、総合商社に勤められている日本人の方々とお会いし、食事にご一緒させていただきました。伺ったお話はどれも貴重なものばかりでしたが、特に「何かを生み出しても持続性がなければ無意味」というお言葉は印象に残りました。どれだけ素晴らしい企画を実施しても、仕組みを根付かせるところにまで責任を持たなければ結局は0に戻ってしまします。こちらにいる間に何か新たな価値を生み出すことは私の目標の1つなので、この助言を忘れることなく挑戦を続けようと思います。
(写真:動画編集の様子です。独学なので操作に四苦八苦していますが、制作は非常に楽しいです。)

Week8<< 11月14日~11月20日

小さな成長
タンザニアに来て1カ月半を超え、ようやく小さな成長を実感するようになってきています。例えば、これまでは会議において発言という発言をできた試しがありませんでした。ですが、今週は思い切って意見を発し、案を通すことができました。また、挨拶程度にいただいた名刺の連絡先に自分からコンタクトを取り、訪問させていただいたことで有益なお話を数多伺うことができました。少しずつではありますが、着実に変化できていることに喜びを感じています。今後も変化を止めることのないよう、自分なりに考え、動き、反省していく所存です。

タンザニア日本人会スカッシュ部
週末は日本大使館の方からのお誘いでスカッシュをしてきました。タンザニアには在留されている邦人の方々で構成されたスポーツクラブが複数存在し、スカッシュ部もそのひとつです。私は全くの初心者ですが、スカッシュ部の皆さんはルールから丁寧に教えてくださり、非常に楽しい時間を過ごすことができました。また、各界のスペシャリストの方々に様々なお話を伺えたことも私にとっては有難いことことこの上ないです。心身ともにリフレッシュするとても良い機会なので、今後も定期的に顔を出そうと思っています。
(写真:International Volunteer Dayに向けた会議の様子です。複数のステークホルダーがそれぞれの視点から意見を交わし、活発な議論が繰り広げられました。)

Week9<< 11月21日~11月27日

UNV本部からの来訪
今週はドイツのボンにあるUNV本部から2名の職員が来訪していました。個人的な話ですが、偶然にも今回訪問されていた内の1名は私の面接を担当し、ユースボランティアとして選んで下さった方でした。お会いできるとは思ってもみなかったので、感謝の気持ちやこちらでの活動状況を直接お伝えすることができ、感無量の思いでした。残りの3ヶ月もこの機会を与えて下さった全ての方に恩返しをするつもりで頑張ろうと、改めて奮起しています。

週末の出来事
週末はこちらでできた友人の息子さんの誕生日会に参加させてもらいました。家族だけでなく、友人やご近所さんなど様々な人が参加するタンザニアらしい会で、どこか懐かしいような居心地の良い感覚に浸ることができました。そんな楽しい会でしたが、後に主役の息子さんの父親は軍人で、既にこの世にいないというお話を聞きました。調べたところ、タンザニアでは2年の徴兵制が敷かれており、多くの人が兵役を経験しているとのことです。兵役、徴兵制、どちらも自分からは遠い事象のように感じていた私には驚きと違和感をもたらす事実でした。ですが、軍事に関しては既に日本でも他人事ではいられません。昨年は国会で安全保障関連法が可決され、つい最近駆けつけ警護の任務を付与された自衛隊の部隊が南スーダンに派遣されました。もしかしたら今後、自分や自分の友人、子供、孫が戦地に赴かなくてはならない日が来るかもしれません。自分の国の現状や他の国の出来事をしっかり知らなければならないなと改めて実感した週末でした。
(写真:右から直属の上司2人、UNV本部の職員2人、私です。私の隣に立っている女性が面接官を担当された方です)

過去のレポート

■2016年10月
■2016年11月
■2016年12月
■2017年1月<最新レポート>

国連ユースボランティアHOME>>