国連ユースボランティ​ア 活動レポート

カザフスタン  成田 好さん
(社会学部 現代文化学科 3年)

2019年12月の活動レポート

 2019年9月からカザフスタンの国連常駐調整官オフィス(UN RCO)で活動中の成田さんのレポートです。 UN RCOについての紹介はこちらをご覧ください。

Week 11<< 12月2日~12月8日

UN town hall meeting
12月1日の月曜日にカザフスタンのアスタナで働いている国連スタッフに向けたタウンホールミーティングを開催しました。このイベントは下村代表や他の組織の代表によるパネルディスカッションやRCO(国連常駐調整官オフィス)のスタッフによるコーポレーションフレームワークの説明などの国連の仕組みや働きを共有する部分と、クイズやカラオケなど親睦を深める部分で構成されていました。何をどのように進めていくか、自分たちで考えたアジェンダをスタッフの皆が楽しんでいるのを見ることができたのは大きなやりがいに繋がりました。
また、事前の確認は取れていたものの、当日の朝になってデザインしていた写真のためのフレームが届いていなかったり、カラオケを披露するスタッフが参加できなくなるというハプニングがありましたが、UNV(国連ボランティア)の皆に協力を仰ぎ最終的には彼らがパフォーマンスをしてくれたので事なきを得ました。どのイベントでも予測していなかったことが起こることはありますが、ハプニングが起こらないように準備するだけではなく、起こってしまった時に冷静に選択肢として何が残されているのか考え、素早く反応することがとても大切であると学びました。

アスタナで働く国連職員2019
A
いつも助けてくれるUNVの皆と

スタッフへの質問をまとめたビデオ制作
UN Dayで子どもたちに「国連とはどんなものだと思うか」を尋ねたビデオを製作したところ色々な方に面白いと言っていただけたので、今度は身近に働いている同僚がどのような思いで仕事に取り組んでいるのか知りたいと思い、計20人ほどにインタビューをし、UN Staff day に向けたビデオを作成しました。インタビューは思っているより上手くいかず多くの人に恥ずかしいと断られてしまいましたが、私自身恥を捨ててRCOのナショナルボランティアと一緒にすべてのフロアを歩き回りました。結局は多くの協力を得ることができ、スタッフそれぞれの自分の仕事に対する考えや思いがこもったショートビデオを作ることができたと感じています。言語の壁や専門知識がないことでできないこともたくさんありますが、少しでもオリジナリティのある仕事ができるように目指しています。
(注:以下の動画が表示されない場合はブラウザソフトのChromeかFirefoxをお試しください)

Week 12<< 12月9日~12月15日 ※Week 6も更新しました

International Volunteer dayのイベントにUNVとして参加
カザフスタンで活動しているボランティア団体が集まるイベントにUNV(国連ボランティア)の皆とボランティア団体の一員として参加し、プレゼンテーションを行いました。事前にUNVの普段の生活や仕事はどのようなことを行っているのか、今までで最もわくわくした仕事は何かなどの質問を受け、それをもとに作成された動画を流しました。自分がインタビューを受けている動画は客観的に見ると反省するところばかりですが、ここでの充実した日々をよく表現できていて良かったなと感じました。そのほかにも医師免許を持ちながら何十年もUNVとしてアフリカの現場で働かれている方のお話や、海外の企業でインターンシップをする機会を与える大学生団体の紹介など、普段UNVとして活動しているだけでは触れることのない人々の体験談は私にとっても大きな刺激となりました。
Volunteerは様々な種類や関わり方があるため、多くの人が自発的にアクションを起こすことができる大切なツールであると感じています。UNVという名前の通り常に周りのことを考え、よりよい社会を目指す意識を持って行動していきたいです。

3カ月目にして初めてのアスタナ観光
アルマトイで、同じプログラムの中でUNVとして働いている澤田さんがこのイベントのために出張で来ていたので、休みの日を利用してアスタナ観光に行きました。私は約3カ月アスタナに滞在していますが有名な観光地にはほとんど行っていませんでした。アスタナは日本人建築家である黒川紀章氏が都市計画を担当していたため、未来都市のような雰囲気がある建造物が多く、観光地としても注目され始めています。しかし2017年に行われたEXPOの施設から街一体を見下ろすと都市の先にはまだ何もないステップが広がっていて、カザフスタンはこれからの国であると実感しました。澤田さんと自分たちが生活しているうえで感じていることや日本とカザフスタンの比較など同じUNVという立場で同じ国で働いているからこそ共有できることがたくさんあり、この経験はかけがえのないものであると思いました。

(写真左:アスタナのシンボルであるバイテレクタワー)
(写真右:カザフスタンで活動するUNV)

Week 13<< 12月16日~12月22日

断念する結果となったカレンダー制作
以前のレポートでもお伝えした通り、国連のステークホルダーに届けるカレンダー制作を担当していましたが、各エージェンシーから写真を受け取り、カレンダーに使用する著作権を許可してもらうのに難航し、期限までに返信を頂くことができずカレンダーは発行しないという決断に至りました。コミュニケーションが上手く取れていなかったことや確認が遅れてしまったことなど自分の仕事に向き合う姿勢が甘いのだと痛感させられました。しかしこのカレンダー案を無駄にするのはもったいないと感じ、何か新しいものを製作できないか話し合ったところ、国連の75周年のアニバーサリーに向けたものの案を担当させていただくことが決まりました。今回の経験から得た反省を活かしていきたいです。

2019年最後のRCO Meeting
今年最後のRCO(国連常駐調整官オフィス)全員でのミーティングが行われました。今年度どのような仕事が行われ、なにが新年までに終わらせなければならないのか互いに進捗状況を共有しました。RCO内でも多くの仕事が割り振られていて、このような会議で初めてどのようにプロジェクトを進めているのか知ることができます。同僚の話を聞き学ぶだけでなく、どのようにして今のポジションでこのプロジェクトに携わることになったのかなどを直接質問することができるのはRCOチームのアットホームな雰囲気だからこそだと感じています。

RCOチームでの忘年会
RCOチームとさらにはUNDSS(国連安全保安局)、OHCHR(国連人権高等弁務官事務所)の同僚とその家族で忘年会が開かれました。忘年会では来年の運勢を占うフォーチュンゲームやプレゼント交換などが行われ終始和やかで楽しく時間を過ごすことができました。私のプログラムの半分以上を占める2019年をチームの皆とRCOとして働くことができて本当に良かったと感じています。RCOチームは現在8人の比較的小規模ですが、年が明けてさらに二人のスタッフが加わるみたいなのでとても楽しみにしています。
(写真:RCO忘年会)

Week 14-15<< 12月23日~2020年1月6日

今年最後の出勤
9月に赴任してから早いもので2019年最後の出勤日となりました。この3か月間の間に多くのものを学び、吸収することができ、特に充実した下半期を迎えることができたと感じています。2019年の間に終わらせることのできなかった仕事のスケジュールや内容を見返し、来年に備えています。さらにRCOのオフィスにある倉庫を大掃除しました。RCO(国連常駐調整官オフィス)がUNDP(国連開発計画)に所属していた際のグッズなどもあり、片づけていて新しい発見がたくさんありました。2019年にお世話になった上司や同僚に挨拶をして気持ちよく新年を迎えたいと思います。

カザフスタンでの年末年始
人生で初めて海外で年末年始を過ごすことになりました。私はカウントダウンのタイミングで家の近くにある川沿いに花火を見に行きました。日本では除夜の鐘を聞いて家族とテレビを見ながら過ごしていましたが、多くの人と2020年になった瞬間を共有できるのも楽しかったです。この花火は個人的にも打ち上げられていて1月5日ごろまで楽しんでいる人もいます。またカザフスタンでは日本と同じように家族や親せきと集まるのが一般的で、特に女性は一日中お正月のために料理をして準備をするみたいです。私も日本の味が恋しくなってきたので友達とうどんを打ち、年越しそばを作りました。残りわずかとなった国連ユースボランティアとしての生活も充実させられるように日々努めていきたいです。

過去のレポート

■2019年10月
■2019年11月
■2019年12月
■2020年1月
■2020年2月<最新レポート>

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