国連ユースボランティ​ア 活動レポート

カザフスタン  成田 好さん
(社会学部 現代文化学科 3年)

2020年2月の活動レポート

 2019年9月からカザフスタンの国連常駐調整官オフィス(UN RCO)で活動中の成田さんのレポートです。 UN RCOについての紹介はこちらをご覧ください。

Week 20<< 2月3日~2月9日

カザフスタンでの5カ月を振り返った最終エッセイ
残すところあと2週間となったところで最終エッセイの作成に取り組み始めました。今まで自分がどのようなことを経験し、何を感じたのか、さらに何が達成できて何ができなかったのかをまとめています。この5カ月は特に1日1日のスピードが速く、毎日を過ごすのに精一杯だったと日記を読んで思い出しました。さらに、文章としてまとめているうちに本当に多くのことを経験する機会を与えてもらったのだと実感しました。ここでの経験に満足するのではなく、次に生かしていきたいです

新しいCommunication担当とミーティング
今週から新しいCommunication担当者がRCO(国連常駐調整官オフィス)に加わることになりました。彼女は別の国際機関でCommunicationとして働いていた方です。この5カ月間Communicationとして働かせていただき多くのことを学びましたが、専門性のある人から直接話が聞きたいと感じ、個人的なミーティングをお願いしました。その中で今のUN Kazakhstanのウェブサイトやソーシャルメディアをどのように変えていかなければならないのか、さらにUN75に対しての展望などを教えていただきました。私が提出したUN75に対する企画書も見て頂き、一つひとつのアイデアのターゲットや意図を具体化するといいとアドバイスをいただきました。もう少し長く彼女から学びたかったですが、残りの期間で悔いの残らないように勉強していきたいです。

ロシア発祥のサウナ“バーニャ”
ロシアが発祥の地となっている、家の近くのサウナに行ってきました。日本のサウナと大きく違うところは温泉がないところ、髪が痛まないように帽子をかぶらなければならないところ、さらにサウナの中では白樺の葉で体を叩き、体を清めていくことです。一般的にはサウナ・水風呂・シャワーのみで構成されていて、熱くなった体を冷水シャワーで冷やしてまたサウナに戻るということを繰り返していきます。日本のサウナと同じように地元の人々の交流の場になっていて、子どもから大人まで多くの世代の人が利用しています。初めてで戸惑う私たちにもルールを優しく教えてくれたり、話しかけてくれました。ローカルな場所に行くのは少しハードルが高いですが、文化を実感できる貴重な場だと感じました。

Week 21<< 2月10日~2月17日 NEW 最終回

UN Retreat
最終週ということで普通であれば参加することができないカザフスタンの国連オフィスのカントリーチーム(UNCT、各エージェンシーの代表)とRCO(国連常駐調整官オフィス)のスタッフが参加するUN Retreatに参加させていただきました。バラボイというRetreatの場所に到着直後、ダンスやチーム対抗のゲームを通じたチームビルディングが行われました。どのスタッフもチームのために全力で取り組んでいていつでも本気でいるべきなのだと実感しました。
その後、下村代表によるこのRetreatの目的が話された後、普段UNCTミーティングが行われているように国連改革の復習やカザフスタンの社会的経済研究の発表、さらにUN75に向けたロードマップなどの項目でプレゼンテーションやディスカッションが行われました。特にCooperation Frameworkのエリアでは国連改革の影響によりすべてのエージェンシーのすべてのプロジェクトがこの中に入ることになったので、最大の関心が集まっているように感じられました。どのエージェンシーがどの程度担うのか規模や予算などを考慮しながら話し合いが進められますが、それぞれのエージェンシーの視点で考えが異なることで意見が対立していたこともしばしばありました。国連で働いてみてギャップを感じたことはRCOとしては国連全体を見る必要がありますが、各エージェンシーとしては相手と対立することになっても譲れない部分を持つ必要があるということです。このように肌で感じることで改めて国連とは何を求められているのか考える機会となりました。

Final Presentation
Resident Coordinatorである下村代表のご厚意で最後のRCO meetingの中で15分ほどお時間をいただきこの5か月間学んだことなどプレゼンテーションをさせていただきました。初めにRC・RCOに直接かかわる国連改革について説明し、何が望まれているのか、また実際はどのような変化が起こっているのか、さらにその変化の中で自分は何をすることができたのかをまとめさせていただきました。自分がこの5か月で担当させていただいた仕事だけを注目するとわからなくても、国連改革の流れを踏まえた上で考え直すことでつながっている部分が見えてくるのだと感じました。特に私は部外者の目線から市民社会や一般の人々などステークホルダーと国連の距離を少しでも近づけることができればと考えていたことが国連の透明化という目標への貢献として考えられると再確認しました。一つひとつの仕事をこなすことでいっぱいいっぱいになっていたのでより大きな規模で広い視野で考えられるようにならなければと感じるきっかけにもなりました。RCOとして働くことで一つのエージェンシーの中では学ぶことができなかったそれぞれの関係性やどのようにして国連という組織を維持させているのか身をもって経験させていただきました。下村代表をはじめRCOスタッフの方々には特に感謝しています。

送別パーティー
カザフスタンではパーティーの主役となる人が料理屋ケーキなどを用意するのが基本であり、参加者はプレゼントやお手製の料理を持参します。さらに乾杯とともに一人ずつ短いショートスピーチをするのが定番です。特に今回は誕生日を迎える人や私に向けて皆が思い出を振り返りながら言葉を送ってくれました。派遣当初はなかなか馴染みのない文化に戸惑っていましたが、今ではそれぞれのキャラクターを表すためにどのような言葉でどう伝えるのが的確なのか考えるいいチャンスだと感じています。UNV(国連ボランティア)の皆が私に送ってくれた言葉に胸が熱くなり、ここに派遣されて本当に良かったと心の底から感じました。カザフスタンはナショナルUNVが多いと言われていますが同世代の人々が活躍しているところを間近で見たり、話を聞くことができ本当に多くの刺激を得ることができました。帰国後も彼らに恥じないように自分を高めていきたいです。

(写真左:UN Retreatのグループ写真)
(写真右:UNVの皆との誕生日&送別パーティー)

過去のレポート

■2019年10月
■2019年11月
■2019年12月
■2020年1月
■2020年2月<最新レポート>

国連ユースボランティアHOME>>