国連ユースボランティ​ア 活動レポート

 東ティモール   千葉 奏美 さん
(社会学部 社会学科 3年)

2023年2月の活動レポート(最終回)

 2022年9月から東ティモールのUN Womenで活動中の千葉さんのレポートです。

2023年2月

Impact Stories

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インタビューを行った参加者

11月に行ったCivil Protection Authority に対するジェンダーと防災に関するトレーニングの成果を示す方法の一つとして、トレーニングの参加者にどのような心の変化が訪れたか、トレーニングの成果をどのように実務に取り込んでいくかといったことを取材し、そのストーリー記事を書くという仕事を任されました。

実は年末からこの仕事には取り組んでいたのですが、コミュニケーション担当やWPS (Women, Peace and Security) &DRR (Disaster Risk Reduction) チームの同僚からのフィールドバックをもとに添削を繰り返し、やっと2月にタイのアジア太平洋オフィスへ提出することができ、記事を発行することができました。 国連の言葉の使い方、記事の書き方(フォーマット)等を一から勉強したため、苦戦することばかりでしたが、発行できた時は、大きな達成感と喜びでいっぱいでした。それと同時に、国連の広報物は、言葉選びをかなり慎重に行っているのだということを、経験を通じて知ることができました。
→掲載された「Impact Stories」はこちら

Peace Dialogue
東ティモールのリーダーが平和についての対談を行うイベントが大統領府で行われ、私はUN Women のヘッドをサポートする役割を担当しました。具体的な業務としては、ヘッドがスピーチで話すトーキングポイントの準備、当日のヘッドのスピーチを広報物用に要約すること、写真撮影、プロのカメラマンから広報用の写真をもらいに行くこと、上司のロジスティック的なサポート等を行いました。また、もう1人の上司がこのイベントに参加できていなかったため、その上司に随時今がどのような状況なのか、情報をアップデートする作業も並行して行いました。イベントの詳細について詳しい資料などが事前になかったうえに、このイベントもほぼテトゥン語で行われたため、上司の英訳を確認しながら、どのような目的で行われているのか、ジェンダーの課題に対してどのくらい言及されているのかなどイベントの進捗状況をキャッチアップしながら理解を深めました。

東ティモールでは5月21日(日)に国民議会議員選挙が実施される予定があるため、その選挙のための市民の啓発活動の一環としてこのイベントが行われていました。UN Womenのヘッドは政府のジェンダーのために割かれている予算割合の低さに言及し、その重要性を強調していました。実際にこのイベントを振り返ると、東ティモールに来てすぐの時と比べて、自分に何ができるのかを即時に考え、自分から仕事をとりに行く姿勢を身につけることができたように感じました。

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Peace dialogue の様子

5カ月間の活動を通じて
5カ月間、右も左も分からない状態から活動をスタートし、正直、毎日の業務についていくことに精一杯でした。しかし、上司、同僚含め多くの温かく親切な方々に恵まれ、支えられながら自分の役割を全うすることができました。最後にはコントラクトの延長を直接ヘッドからお願いされたため、短い期間の中で微力ながらも、自分の存在意義を見出すことができたのだと実感しました。

このプログラムの最大の魅力であり、最大の困難が全て1人で責任を持って進めていかなければならないことだと思っています。私も、実際渡航前からたくさんの壁にぶつかりました。毎日が試行錯誤の連続でした。しかし、その費やした時間の全てが今の私の自信と、かけがえのない仲間、財産に繋がっています。 このプログラムの参加に伴い、サポートしてくださった様々な方面の方々に感謝します。そして、このレポートを最後まで読んでくださった方々、ありがとうございました。このレポートが来年度以降の参加を考えている方の背中を少しでも押すことができたこと、東ティモール方々の魅力と現状を伝えられたことを願っています。Obrigada barak!

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写真上:UN Women の同僚の皆さん 
写真左下:5カ月通ったUNのオフィス/右下:オフィスでの送別会の様子

過去のレポート

■2022年9・10月
■2022年11月
■2022年12月
■2023年1月
■2023年2月(最新)

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